2015年1月30日金曜日

あなたのその症状、脳梗塞の前兆かもしれません!

「脳卒中治療ガイドライン(GL)2009」で、一過性脳虚血発作(TIA)の項目が新たに設けられ、「TIA発作を疑えば可及的速やかに発症機序を確定し、脳梗塞発症予防のための治療を直ちに開始しなくてはならない」とされました。本当にTIAであれば、5%の確率、すなわち20人に一人が48時間以内に本物の脳梗塞を発症すると言われています。
 我々の施設ではこういった、TIAの疑われる方に対し、脳卒中専門医がMRIを中心とした検査を行い、必要であれば入院により精査、治療を行っています。

初発TIA患者4,809例を対象に、ABCD²スコア別にその後の脳卒中発症リスクが検証され、スコアが高いほど脳卒中のリスクは高まり、特に6~7点の高リスク群では2日(48時間)後の脳卒中発症リスクが8.1%と非常に高いものであったことが報告されています(図)。TIAを疑った場合、迅速な評価、治療を実施するために、速やかに急性期の脳梗塞に対応できる施設に受診する必要があります。

こういった症状の影には、頚動脈が細くなっていたり(頚動脈狭窄症)、血管が詰まってしまっていたりなどの病気が隠れていることが少なからずあります。内服治療に加えた外科治療やカテーテル治療にて将来起こる脳梗塞を予防することが可能です。

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