2025年7月8日火曜日

脳卒中後の自動車運転再開

 脳卒中後に自動車の運転ができるのか、田舎の生活では重要です。普段の買い物、通勤でどうしても移動手段として車が必要な状況があります。脳卒中にて何かしら体に不自由な面がでてくるとやはり安全な自動車運転ができなくなる可能性があります。では、今の現状で自動車運転が再開できる条件はどのようなじょうきょうでしょうか?

まず、すべての自動車運転者に義務付けられていることは、体調を整えたうえで運転するべきとされています。道路交通法大66条では「何人も、過労、病気、薬物の影響そんほかの理由により、正常な運転ができないおそれがある状態では車両等をうんてんしてはならない」と規定されています。まずは、健康管理を適切に行う自己責任があるということです。

道路交通法第91条、同法施行令38条によると、目が見えないこと、体幹の機能の障害があって腰をかけることができない身体の障害、四肢の全部を失ったものまたは四肢の用を全廃した身体の障害、そのほか自動車の安全に必要な認知または操作のいずれかに関わる能力を欠くことによる身体の障害があるものは6ヶ月以内の免許効力の停止または免許の取り消しとなる。とされています。これらに当てはまらなければ、運転の再開の可能性はあることになります。

再開するには手続きが必要です。まずは運転免許試験場で適正相談・検査を受けることから始まります。各地域の運転免許試験場に問い合わせが必要です。

2025年7月7日月曜日

暑さ対策、クーラバックに凍らしたペットボトル2本と水筒、ラテフラッペ美味しいぞ、、

 最近ゴルフラウンドにTHERMOSクーラーバッグに凍らせたポカリスエットともう一本ラテフラッペをいれて、さらに水筒には氷をいれたスポーツドリンクを準備して、万全の水分補給と冷却できる状況を作ってます。THERMOSのクーラーバックは優秀で、2本凍らしたペットボトルを入れれば、しっかり昼過ぎまで凍っています。ラテフラッペは後半ラウンドでいい感じのフラッペ状態になります。

2025年6月30日月曜日

日本の夏はどうなるのか、、、熱中症だけじゃない、脳梗塞も増える時期

 ここ数年、日本の梅雨は昔の梅雨ではなくなっている印象、常に蒸し暑く亜熱帯となっている感じですね。明日から7月になりますが、すでに猛暑日の地域もあり、熱中症に注意が必要です。外での作業だけでなく、家の中でも注意が必要です。

熱いところにいると、熱中枢がおかしくなって発症するのが熱中症ですが、手足のしびれ、めまい、立ちくらみ、筋肉のこむら返りなどで、少し進むと、頭痛、吐き気、嘔吐、力が入らないなどの症状が現れます。夏場にこのような症状が現れたら、直ちに涼しい場所に移動して水分と塩分をとって安静にし、回復する気配がなければ医療機関を受診するか、場合によっては救急車の要請もためらってはいけません。

また、沢山の汗がでると、体の中の水分が抜けて血液がどろどろして、血管が詰まってしまうことがあります。脳の血管でおこると脳梗塞となります。脳梗塞の場合には涼しいところで水分をとって休んでいても治ることはなく、症状が進行してしまいますので、すぐに病院を受診することが必要です。めまいやふらつき以外に、呂律が回らない、半身の力が入らないなどの症状があるようであれば、すぐに救急車をよんで病院を受診したほうがいいでしょう。

日本生活習慣病協会のホームページに注意点など記載がありますので参考にしてください。https://seikatussyukanbyo.com

透析患者さんの脳梗塞


日本透析医学会雑誌 44巻5号2011より


ステートメント

  1. 発症早期には、持続血液透析濾過や腹膜透析、血流を低下させた血液透析など、頭蓋内圧の上昇が小さい透析方法を選択すべきである。(1B)
  2. 抗血栓療法を行う場合、出血性合併症を予防するためには、透析時のヘパリン減量など対策を行う。(2C)
  3. 心房細動に対するワルファリン治療は安易に行うべきではないが、有益と判断される場合にはPT-INR <2.0に維持することが望ましい(2C)
  4. 高度の頸動脈狭窄に対する頸動脈内膜剥離術や血管内治療の適応については慎重な検討が必要である。(2C)


病態

 脳梗塞の発症女の時期は透析終了後6時間以内に多く、透析終了後早期の発症例の方が6時間以降の8症例よりも血圧低下の程度が大きいことが報告されている。

 血液透析が脳梗塞を誘発する貴女としては、除水に伴う血液濃縮と血圧低下、透析後の坐位・立位時の起立性低血圧による脳血流量低下の影響が考えられている。透析中の急激な血圧低下時に、血圧低下に専攻して脳血流量が減少することが報告され、脳血流量の自動調節機構の障害も一因と考えられる。


2025年6月13日金曜日

血管性認知症(VaD)

  1. 血管性認知症とは、脳血管疾患により生じる認知症。記憶障害、失語、失行、失認、実行機能障害が主体である。
  2. 局在徴候である腱反射亢進、病的反射、仮性球麻痺、歩行障害、片麻痺などが併存する。
  3. 診断には画像診断が必須である。
  4. 治療可能な認知症(treatable dementia, 慢性硬膜下血腫、甲状腺疾患、ビタミン欠乏、神経梅毒、うつ病など)を鑑別する。
  5. 神経変性疾患(Alzheimer病、Pick病、Parkinson病)との鑑別と同時に、神経変性疾患の合併例も多いことに留意する。
  6. 治療は脳血管疾患の危険因子の管理など基礎疾患の治療が原則

2025年6月9日月曜日

急性期脳梗塞の抗凝固療法について

 急性期脳梗塞の抗凝固療法について脳卒中治療ガイドライン2021(改訂2023)では

1.発症48時間以内の非心原性・非ラクナ梗塞には、選択的トロンビン阻害薬であるアルガトロバンの点滴投与を考慮してもよい。

2.脳梗塞急性期にヘパリンを使用することを考慮してもよいが、海外では推奨を得るに至っていない。

3.非弁膜症性心房細動による心原性脳梗塞には、出血性梗塞のリスクを考慮したうえで再発予防目的に直接阻害型経口抗凝固薬(DOAC)を投与してもよい。

4.下肢麻痺を伴う急性期脳梗塞症例では、深部静脈血栓症や肺塞栓症の予防に抗凝固薬が推奨される。

以上ののことが推奨されています。DOACは早期に効果もでて、以前のワルファリンの時と比べると出血の危険性も低いことから使用する機会が増えました。また、最近ではワルファリン、DOACなどの中和する薬もかなり高価ですが使用できるようになり、脳出血などを発症した際や緊急で手術が必要な際などにも出血コントロールがしやすくなっています。


拡散強調像(DWI)で高信号となる病気

 脳梗塞では急性期にMRIの拡散強調画像で高信号を呈してきますが、それ以外の病気でも同じように高信号となり、一見脳梗塞のような画像となることがあります。  なんでもかんでも脳梗塞と診断していたのでは、治る病気も治らなくなります。

DWIにおいて高信号となる疾患には

・急性期脳梗塞(2週間以内)

・急性期脳炎・脳症

・てんかん重積状態

・低血糖

・脳出血

・脳膿瘍

・脳腫瘍(リンパ腫など)

・急性メトトレキサート脳症

・Creutzfeldt-Jakob病

・活動性脱髄斑