日本透析医学会雑誌 44巻5号2011より
ステートメント
- 発症早期には、持続血液透析濾過や腹膜透析、血流を低下させた血液透析など、頭蓋内圧の上昇が小さい透析方法を選択すべきである。(1B)
- 抗血栓療法を行う場合、出血性合併症を予防するためには、透析時のヘパリン減量など対策を行う。(2C)
- 心房細動に対するワルファリン治療は安易に行うべきではないが、有益と判断される場合にはPT-INR <2.0に維持することが望ましい(2C)
- 高度の頸動脈狭窄に対する頸動脈内膜剥離術や血管内治療の適応については慎重な検討が必要である。(2C)
病態
脳梗塞の発症女の時期は透析終了後6時間以内に多く、透析終了後早期の発症例の方が6時間以降の8症例よりも血圧低下の程度が大きいことが報告されている。
血液透析が脳梗塞を誘発する貴女としては、除水に伴う血液濃縮と血圧低下、透析後の坐位・立位時の起立性低血圧による脳血流量低下の影響が考えられている。透析中の急激な血圧低下時に、血圧低下に専攻して脳血流量が減少することが報告され、脳血流量の自動調節機構の障害も一因と考えられる。
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