2025年5月27日火曜日

脳卒中みたいな病気

 脳卒中以外の疾患であるにもかかわらず、脳卒中に類似した臨床像を呈する病態をstroke mimicsと呼ぶ

stroke mimicsへの遭遇頻度は総じて25%と決して少なくないが、適切な画像検査の追加で脳卒中との鑑別が容易となる。

stroke mimicsの代表疾患には、「末梢性めまい」「低血糖」「痙攣」「精神疾患」「片頭痛」

「敗血症」「脳腫瘍」「多発性硬化症」「脊髄硬膜外血腫」が含まれる

stroke mimicsと脳卒中の鑑別のために、いくつかのスコアが提唱されているが、評価の主要なポイントは「高齢、心房細動、高血圧などの脳卒中の危険因子がない」ことである。

stroke mimicsを必要以上におそれて脳卒中超急性期治療導入を躊躇する態度は勧められない。


stroke mimicの反対で、本来は脳卒中であるが、脳卒中らしくない所見のため、脳卒中以外の疾患と診断されてしまう病態を「stroke chameleons]と呼ぶ。精神疾患や、失神、感染症、急性冠動脈症候群、末梢性めまい、末梢神経障害などが多い。具体的には「意識障害やせん妄が目立ち、麻痺などの局所症状が適切に評価されない場合」に、「失語、失行、失認などの高次脳機能障害を行動異常として5人される場合」や、「脳卒中の合併症として生じた感染症が神経徴候を修飾してしまい、症状の原因疾患として捉えられしまう場合」などがある。


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