ラベル 未破裂脳動脈瘤 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 未破裂脳動脈瘤 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2022年10月20日木曜日

フローダイバーターステントで治療可能な脳動脈瘤が増えました。

 脳動脈瘤(血管のこぶ)は破裂をするとくも膜下出血を起こし、生命の危険や重大な後遺症を起こしうる病気ですが、これまでの治療法ではなかなか根治できないもののうち治療が可能となったものが出てきています。

2014年9月11日木曜日

未破裂動脈瘤の破裂予測2

日本での未破裂脳動脈瘤の自然歴を明らかにしようとした研究に、Small Unruptured Aneurysm Verification Study (SUAVe研究)とUnruputured Cerebral Aneurysm Study Japan (UCAS Japan)がある。
【SUAVe研究】全国12の国立病院とナショナルセンターを中心に、2000年9月から2004年1月までの間、新規に発見された未破裂脳動脈瘤患者374例(448動脈瘤)の自然歴が解析されています(1)。
・全体の出血率は年間0.54%
 観察期間がながくなると年間の破裂率は低下していき、一定の値に収束
 破裂に関与する独立危険因子:高血圧、50歳未満、多発、動脈瘤径4mm以上

・脳動脈瘤増大率は年間1.93%
 増大の危険因子:女性、現在の喫煙、多発、動脈瘤径4mm以上

【UCAS Japan】日本の28施設において、2001年1月から2004年4月までに発見された未破裂脳動脈瘤患者5,720例(6,697動脈瘤)を対象にした研究(2)。
・年間出血率は0.95%
・破裂に関与する独立危険因子:ブレブ(*)の有無、部位、大きさ

<まとめ>
・日本人の未破裂脳動脈瘤の出血率は欧米人より高い
・未破裂脳動脈瘤の出血率は大きさ、部位により異なる。大きさについては大きいほど出血しやすい。日本人の場合、部位別では後交通動脈分岐部や前交通動脈瘤が出血しやすい
・部位、大きさ以外に出血率を高める因子としては、ブレブの存在、多発、高血圧、若年(50歳以下)などがある。
・観察期間が延長していくと動脈瘤の破裂率は低下していき、一定の値に収束していく傾向がある。すなわち、発見されてから数年間の経過観察で、形状や大きさが変化していない脳動脈瘤の破裂の危険性は低い


文献
1)Sonobe M et al: Small unruptured intracranial aneurysm verification study: SUAVe study , Japan. Stroke 41: 1969-1977,2010
2)  UCAS Japan Investigators; Morita A et al: The natural course of enraptured cerebral aneurysms in a Japanese cohort. N Engl J Med 366:2474-2482
未破裂脳動脈瘤のコイル塞栓術

2014年7月8日火曜日

未破裂脳動脈瘤の破裂率の予想

脳ドックなどで検査をしてたまたま脳動脈瘤が見つかることがあります(1−3%くらい)。以外と多いかもしれません。この脳動脈瘤は破れたり大きくならなければ症状を出すことはありません。ただ破れると生命を脅かす「くも膜下出血」を引き起こします。これまでのいろいろな報告で年間は裂率は1%前後と言われています。しかし、それぞれの脳動脈瘤は場所も違えば、大きさ、さらには年齢、血圧なども違い、同じように破裂する訳ではありません。
 UCAS Japan、SUAVe、Jikei Study、UCASIIや欧米の前向き研究をめた解析したPHASESから、
①5mm未満の脳動脈瘤の破裂率は低く、比較的安全な経過観察が可能
②7mm以上の瘤の破裂率は比較的高い
③前交通・後交通動脈瘤の破裂率は小型でも高い
④瘤の形も重要(不整は危険)
⑤女性・70歳以上・高血圧は破裂の関与因子
⑥発見後3〜6ヶ月の経過観察が重要
⑦日本人の破裂率は欧米人にくらべ3倍高い
最後にPHASES scoreをご紹介します。それぞれの点数を足して、下のグラフに当てはめると5年間の破裂率が予想できます。例えば75歳の日本人で5mmの中大脳動脈瘤であれば、3+0+1+3+0+2=9点で4.3%となります。

Lancet Neurol. 2014 Jan;13(1):59-66